SCP-8900-EX

ー諸君、我々は失敗したー

4月に入り、少し前の寒さが嘘のように影を潜め出した春先。

 

新しい季節の到来に、ふと空を見上げる人も少なからずいるのでは無いだろうか。

 

そんな人にも、そうでない人にも、ある1つの質問をぶつけたいと思う。

 

 

「空は何色か?」

 

 

そんなの簡単だと、「空の色」を頭に思い浮かべる人も多いだろう。

 

しかしそれは本当に正しい「空の色」なのだろうか?

 

目に映る色が正しいとは限らないー

 

 

 

 

SCP-8900

オブジェクトクラス:keter

 

SCP-8900はあまりの封じ込めの難しさから、keterに分類されている。財団も現時点での封じ込めはできないだろうという結論を出している。

 

SCP-8900に感染した人・物品は全て隔離・瞬間焼却される。これによる炎は感染拡大を防ぐ目的で、完全な暗闇の中で真空吸引によって消火される。

また、感染した人・物品に財団の職員が接触することは、決して許可されない。

 

完全な暗闇の中で消火する理由についてだが、どうやら完全な暗闇はSCP-8900の感染拡大を防ぐことが出来るらしく、財団のエージェント2名がこの研究の為に拘留されているという。

 

ここまでのワードで分かることは、SCP-8900は人や物品に「感染」する厄介な拡散するオブジェクトのようだ。しかも拡散を防ぐには「暗闇」が必要。手洗いやうがいでは防げないようである。

 

さて、そろそろこのオブジェクトそのものついて説明しよう。

このオブジェクトの正体、それはすばり「接触によって拡散する、可視スペクトルに影響を与える複雑な知覚現象」である。

 

 

 

 

 

 

 

 

これで伝わるとはこれっぽっちも思っていない。ただ言いたかっただけ。

 

 

 

 

ここで、この記事を読んでいる人には知っておいてほしい知識がある。

それは「色が見えるプロセス」だ。

 

皆さんは、部屋の電気が消えて何も見えない!という事態に陥ったことは無いだろうか?

これは「暗いから見えない」のではなく「光が無いから見えない」のである。

 

我々人間は「色の付いている物体」を見ているのではなく、「物体が反射した光源の光の波長」を見ているのである。

 

 

少し逸れてしまうが、リンゴを例に簡単に説明しよう。

 

光源から放出される光には様々な波長が存在する。その光がリンゴに当たると、我々の言う「赤」以外の波長をリンゴは吸収し、「赤」の波長だけを反射する。この反射された「赤」の波長が我々の目に入り、脳に「赤いリンゴ」の情報として伝わる。

これが「色が見えるプロセス」だ。

 

SCP-8900はこのプロセスに割って入り、我々の見える色、つまり反射する光の波長を弄くり回し、全く別の色へと変化させてしまうというオブジェクトなのだ。

 

余談だが、この現象系のオブジェクトは撮影することが可能となっている。がしかし、拡散のスピードを早めてしまう恐れがあることから、非推奨となっている。

 

 

そしてこのオブジェクトの対象は、小さなコミュニティというレベルではない。

 

 

全人類だ。

 

 

今この記事を読んでいるあなたも、この記事を書いた私自身も、隣に座っているあの人も、ちょっと仲良くなったあの人も。

 

全ての人間が、このオブジェクトの影響を受けている。

 

当然この規模の現象を収容することなど出来ておらず、理論上不可能という結論を出している。

この現象は1800年代中期~後期、特定の撮影技術の副産物として誕生したらしく、この頃は写真乾板にその影響が留まった為に、拡散されることはなかったようだ。

 

そして、当時は我々が今知る色とは全く異なる色が世界中で存在していたのである。

 

白と黒のコントラストで構成された、「美しい世界」だったのだ。

 

ところが、1935年前後、ある株式会社がカラー撮影技術を開発した結果、急速な勢いで拡散してしまったのだという。

 

 

なんともはや。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて。

 

 

ここまでのお話はあくまでも参照専用のアーカイブ情報である。

SCP-8900への封じ込め手段は講じられていない。つまり、財団が収容することを諦めてしまった、言うなれば「財団の敗北」である。

 

 

 

どういうことか?

 

 

 

元々世界は白と黒、その濃淡で構成されていたと説明した。

そこにカラー撮影技術によって拡散したSCP-8900が入り込み、赤青黄色のような「下品な色彩」による「下品な世界」へと変貌してしまったのである。

当然の事ながら、財団は世界の維持の為、収容の為に、ありとあらゆる手段を尽くした。

 

 

 

しかし、全てはもう手遅れだった。

それらの試みは全て失敗に終わり、遂に世界は「下品な色彩」で覆い尽くされた。

 

 

海も山も、そして空も。

 

 

 

おかしく、「下品な色彩」に塗られた風景へと姿を変えてしまった。

 

 

 

SCP-8900はミーム汚染をもたらさないこともあって、世界中が混乱の渦中へと叩き落とされた。

 

 

 

目に見える色が全く違うものへと変わるのだから、当然の反応だった。

 

 

 

そして財団は最終手段に出た。

 

 

 

 

 

 

 

全人類の記憶操作である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう、打つ手は無くなってしまったのだ。

 

 

 

 

この「アンニュイ・プロトコル」と呼ばれる最大規模の記憶操作によって、全ての人類が「世界は元から豊かで美しい色彩に溢れていた」という認識に書き換えられた。

 

 

 

 

かくして、混乱は収まった。

何も変わらず、いつも通りに。

 

 

 

山も海も、そして空も。

 

美しく豊かな色彩により、見る者の心を打ち、時に安心感を与える。

 

 

 

最後に、財団のトップ組織・O5のメンバーであるO5-8によって送信されたメッセージを記す。

 

 

 

 

補遺8900-2:

 

諸君、我々は失敗した。SCP-8900の影響はあまりにも広く拡散し、ありふれたものになってしまった。空の自然な青は下品で不自然な色合いに変わり、木々の緑は等しく汚された。SCP-8900は全ての可視スペクトルに荒廃をもたらし、我々は覆い尽くされた。

 

正反対の影響を及ぼす「感染症」を作り出すという試みもまた失敗した。我々は被験者に対して自然な色彩を復元させることに成功したが、この処置は被験者の口を利けなくしてしまうようだ。その上、今しがた使者がオフィスに到着し、我々の試みが収容違反を起こしたことを伝えてくれた。未来のエージェントはこれ自体をSCPオブジェクトとして扱わなくてはならないかもしれないな。

 

我々にはたった一つの選択肢が残されたのだ、諸君。私は財団の最終フェイルセーフ手段、アンニュイ・プロトコルを実行する。

 

適切な権限を持つ君達がこのメッセージを受領する頃には、財団は世界中の資源を動員し、保有する中で最も微細な効果を引き起こす記憶処理薬である化合物ENUI-5、その大量散布を終えていることだろう。世界中のこのような恐怖を味わうべきでない男女が、立ち止まり、困惑し、自らの生活に戻るだろう、この現象が常に存在していたと確信し、何を失ったかを決して知らないまま。ただ一つ、SCP-8900の影響を受けていない写真のみが真実を伝えていくことだろう。私は残念でならない、諸君。本当に残念だよ。

 

これはやり遂げられねばならない。

 

— O5-8.

 

確保、収容、保護。

 

 

 

 

 

 

そして、SCP-8900はketerからexplainedへと再分類された。

異常は「正常」となり、収容する必要は無くなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

SCP-8900-EX

青い、青い空

バイトのすゝめ(超基本ザコ・オオモノ論)

先のバイトで不調続きだったので、思い切って評価をリセットしたのだが、わかばマーク付きのイカタコさん達がとてもてんやわんやした結果、完全なワンマンアーミーと化してしまった。

 

ということで今回はそんなわかばマーク付きのイカタコさんに向け、超が付くほど基本的なことを紹介しよう。

 

ちなみに今回のはステージに応じてではなくすべてのバイトに共通して言えることなので、バイトをやりこみたいと思っているイカタコさん達はすべてに目を通して覚えること。

 

・基本ルール

1回のバイトにつき、3つのwaveから構成されており、

-クマさんから指定された数の金イクラ(ノルマ)を制限時間以内に納品(達成)する

-waveが終了するまでに全滅をしない

ことでwaveクリアとなる。

このどっちかが未達成だとバイト失敗となり、そのwaveで残りのwaveを行うことなくバイトが終了する。

つまりクリアするには

-オオモノを倒して金イクラを回収・納品する

-何が何でも生き延びる

ことが重要となる。

よって、

-ノルマを達成したら無理せずにザコ&オオモノ処理を最優先にする

-積極的にウキワになった味方を助け、常に4人で戦えるようにする

ことが大切。

特に前者。

欲張って全滅は割とありがちなことなので。

 

・敵

大体の敵はザコ・オオモノ・その他の3つに分類できる。

敵はステージごとに決められている出現スポットから登場し、霧を除いては1方向からしか現れない。また、センプクしても普通に狙われるので、センプクしてやり過ごすといった手段はとれない。

持つ武器によって倒す優先度は変わるのでそこは後述。

 

‐ザコ

主にシャケ・ドスコイ・コジャケ・タマヒロイが該当。基本的な敵だが極めて鬱陶しいので、場合によってはオオモノ以上にきちんと対処する必要がある。

 

‐シャケ

基本形。とりわけ書かないといけないことは無いが、見つけたらしっかり倒しておくこと。

 

-コジャケ

1撃で倒せるザコだが、シャケと比べてカラダが非常に小さいことから攻撃がかなり当たりにくく、同時に移動速度もかなり速い。

また、グリル発進時にはオニのように出現するヤッカイなザコ。

チャージャーやスピナー、移動速度の遅い重量ブキ、射撃中の歩行速度が遅いブキ、連射が遅い(しにくい)ブキにとっては大きな脅威であり、これらの武器が多い編成だとオオモノよりもヤッカイな存在にもなり得る。

幸い耐久力は皆無に等しく、ローラーでひいたり連射の強いブキでぱぱっとまとめて倒したりといった芸当が可能なので、それらのブキを持ったらしっかりと対処すること。

 

-ドスコイ

コジャケとは対照的に、カラダが大きく攻撃力が非常に高いザコ。攻撃を受けると大きくノックバックするので、場合によっては水没してしまうことがある。戦う場所には注意。

大きさ・攻撃力に加えて耐久力にも優れることから、オオモノを対処する際に極めてジャマとなる存在。ザコの中でも優先的に処理していきたい。

チャージャー(特に4K)やローラー(特にダイナモ)はフルチャージのショットやひき攻撃で比較的簡単に対処できるので、率先して引き受けよう。

 

‐タマヒロイ

先の3体とは異なり、攻撃はしてこないが、回収・納品されずに落ちている金イクラを勝手に持っていくとんでもないザコ。

通常のwaveで回収・納品がスムーズならば問題はないが、制限時間ギリギリで納品数が足りていなかったり、ハコビヤ襲来やキンシャケ探しの時にはヤッカイさが跳ね上がる。

持っていかれてもいいことは何にもないので、見かけたら倒しておくか、金イクラをしっかりと回収しておくこと。

ただし、他のオオモノが出ている時やザコ処理が追い付いていないのであれば、必ずそっちに加勢しよう。持っていかれたとしても、全員が全く回収しなかったとかそんな特殊なケースでない限りはそこまで大きな影響はないので、くれぐれも通常waveで仲間が取りに来るまで待機するといったようなマネはしないように。

 

‐オオモノ

ザコとは異なり、オオモノに合った攻撃をしなければ倒せないヤッカイなシャケ。

種類も豊富なので、しっかりと対処方法を覚えておこう。

なお、一部を除いて、金イクラを回収しやすいという利点から、基本的にはカゴの周りで倒した方が良い。

 

-テッパン

「ブー」というエンジンのような音を立てながら、ターゲットしたイカタコに一直線に向かってくるオオモノ。最初に出現した際のターゲットは一番近いイカタコだが、イカタコから攻撃を受けると、攻撃したイカタコへとターゲットを変更する。

弱点は背面から飛び出しているシャケの部分。前面と左右の半分はガードされていてダメージを与えることができないが、一定のダメージを与えると「プーピー」と音を立てながら行動不能になるので、一気に倒しやすくなる。

注意点として、地形によっては攻撃の回避ができなくなったり、他のオオモノを処理するのに非常にジャマになったりすることがある点と、行動不能にするタイミングが悪いと、弱点を攻撃できないポジションになってしまうことがある点が挙げられる。

時にはあえて攻撃してターゲットを自分の方に向けさせ、カゴの周りや処理しやすいポイントまで誘導する必要がある。

 

-モグラ

テッパン同様ターゲットに一直線に向かってくるオオモノだが、こちらは本体が飛び出してくるまではダメージを与えることができないという違いがある。また、壁をスイスイ昇ることができる為、塗っておいた壁が塗り返されていたりすることもしばしば。

ターゲットの足元に到達すると飛び出し、ターゲットを食らいつくすというオソロシイ敵。

対処法としては飛び出してくる数秒前に出現する円形のリング内にボムを投げ込むことで倒すことができる。

(補足:ボムを投げ入れずとも、飛び出してきた本体にダメージを与えれば倒せないことはないが、時間もインクも手間もかかってメリットが少ないので、基本的にはボムで倒すのが普通)

性質上、非常に誘導がしやすいのでターゲットにされたイカタコはカゴの周りで待機しておこう。くれぐれも遠いところで倒すなんてなことをしないこと。

 

-ヘビ

これもやっぱりターゲットに一直線に向かってくるオオモノ。ただしこちらは他2体と異なり、ターゲットを変更することは基本的に無く、倒されるまで(てか倒されても)しぶとくついてくる。

弱点は最後尾のドライバーで、ここを攻撃することで倒すことができる。一方それ以外のポイントは何をしようがうんともすんとも言わない。

特徴としてはとにかくデカイことと、ダメージを与えられないスプラッシュシールドのような胴体が挙げられ、特に満潮の際に出現するとヘビでフィールドがいっぱいいっぱいになり、どうにもならなくなってしまうことがある。更に通常の時でも複数体が同時に出現して弱点に攻撃が当たらないなんてこともあり、非常にヤッカイ。

その為、ノルマを達成できたのであれば、誘導せずにさっさと倒してしまうのも吉。

ちなみにスーパーチャクチやジェットパックに関しては、コイツの目の前で出してしまうと普通に攻撃されるので注意。なお、スーパーチャクチに関しては胴体によって爆風が周囲に届かなくなるので、胴体に巻き込まれたからといってうかつに使ってはいけない。

 

-コウモリ

「バサバサ」音を出しながら降下してきて、射出されてから一定時間経つとアメを降らせる弾を打ってくるオオモノ。

弾を撃つと反動でひっくり返って本体が現れるが、それ以外の場合は硬い殻状の装甲に守られてダメージを与えることは出来ない。

弾を撃ち落とさなければ容赦のないアメがイカタコを襲い、ダメージに加えてフィールドをミドリにどんどん塗り返されてしまうので、倒せなくとも弾は絶対に撃ち落とすこと。これさえやっておけばとりあえずコウモリは特に脅威ではなくなる。

倒し方は弾を打ち返してひっくり返ったコウモリにぶち当てるか、ひっくり返っているコウモリを直接攻撃して倒すかだが、前者の方が早い上に被害が最小で済むので積極的に狙おう。

ちなみに飛んでいる間はひっくり返さなくても本体を攻撃出来るので、あと少しで仕留めきれなかったのであれば狙うといい。

 

-バクダン

ゆっくりとイカタコに向かっていき、ある程度近づくとアタマからバクダンを作って投げてくるオオモノ。

バクダンの攻撃範囲・塗り範囲はかなり広く、投げられたバクダンに下手に近づくと大ダメージを食らったりウキワになったりするので、投げられたバクダンには可能な限り近づかないこと。

弱点はバクダンを作っている時のアタマ(バクダン)の部分。ここを攻撃し続けると、自陣の色で爆発が起こり、周囲のシャケを巻き込むことができ、大ダメージを与えるだけでなくウキワになった味方の救出まで可能。1人で倒すのはややハードルが高いので、味方と協力し手早く倒そう。

また、クマサン印のスロッシャーとハイパープレッサーに限り、バクダン本体に攻撃を当てても倒せる。

 

-タワー

「カタコト」言いながら出現ポイント付近に留まり、イカタコ1人に向かってハイパープレッサーを撃ってくるキケンなオオモノ。

コレを放っておくとどこにいようが容赦なく攻撃され、あっという間にみんなウキワになってしまうので、優先的に倒すこと。

とは言え、出現ポイントの都合上どうしてもザコや他のオオモノに襲われる可能性が非常に高い。よっぽど余裕がない時以外は複数人で倒しにかかるようにしたい。

また、複数体出現してる上に状況的に処理が厳しそうor1体だが他のオオモノもそこそこいてかなり手こずりそうといった場合には迷うことなくSP(ジェットパックが好ましい)を使うべし。

 

-カタパッド

ジェットパックのようにインクを下方向に放出しながら浮遊し、両脇のボックスのようなモノからどかどかマルチミサイルを撃ち込んでくる極めてオソロしいオオモノ。

タワー同様どこにいても攻撃が当たる上に、直撃しようものなら即ウキワ&爆風でもかなり痛いという凶暴さに加えて、タワー同様出現ポイントからそんなに動かないことと、基本的にミサイルを撃っている(ボックスのフタが開いている)時にしかダメージを与えられないというヤッカイ過ぎる防御力を兼ね備え、とにもかくにも非常にキケン。

倒し方として、ボックスのフタが開いている時にスプラッシュボムを投げ込むか、ジェットパックで開いているボックスを撃つことで両脇のボックスを両方落とす方法と、ハイパープレッサーで操縦席(真ん中の丸い部分)を狙い撃って倒す方法が基本。

ただし例外としてエクスプロッシャーはボムを使わずとも、開いているボックスに攻撃するだけでボックスを落とすことができ、クマサン印のスロッシャーであれば、操縦席に弾を直撃させるだけで倒すことができる。

とにもかくにも放置が1番キケン。ささっと倒してしまおう。

 

 

すごく長くなってしまったのでブキ編と特殊wave編はまた明日。疲れた。

現代アサリ序論

実に2ヶ月ぶりの更新となるわけで、スプラトゥーンの話題になるのはもっと久々になるようだが、相も変わらず外には出にくい今日この頃。

 

今回はアサリ。 割と苦手なイカも多いかもしれないが、慣れれば面白いルールなので、是非遊んでみて欲しい。

 

が、当然やった方がいい行動と避けた方がいい行動は存在するので、そこはまず抑えておくべきである。

 

は早速行ってみよう。

 

避けるべき行動

・チャージャーは非推奨

チャージャーをメインに活動するイカにはいきなりなんだと言われそうだが、基本的にこのルールはチャージャーにはかなり不利なルールである。

まずこのルールにおいては前衛であろうが後衛であろうが『ガチアサリでゴールをこじ開け、アサリをゴールに入れてカウントを減らす』のが目標となる。ゴールはリスポーン地点のすぐ近くに設置されている事が多いが故に、撃つ度にどうしてもチャージを挟まなければ戦えないチャージャーにとって、立て続けに襲いかかってくる相手を素早く対処するのは困難を極める。

もちろんチャージャーを持って活躍するイカしたイカもいるが、そういうイカは例外なく見つけた敵を確実に仕留められる程の実力を持っている。 当てるのに自信が無いイカやまだチャージャーに慣れていないイカは、チャージャーを選択するのは避けた方が無難である。

使うにしても少なくともリッター系統は避けるべきである。

 

・アサリを集めない

時折見かけるが、もはや試合放棄も同然である。

ガチアサリを持つと相手に位置がバレるのがイヤという気持ちは分かるが、ぐっとこらえてアサリを集めていただきたい。

 

・ガチアサリ特攻

ある日フレンドとリーグアサリをしていると2~3試合に1人くらいの割合でガチアサリを作って即座に相手ゴールに突っ込むというイカがいた。

正直このプレースタイルは賛否分かれるところだが避けるべきだというのが持論だ。

サッカーをイメージしていただきたい。

例えばチームメイトの誰かが、ボールを貰った次の瞬間に相手陣地に向かって1人でドリブルで正面突破を試みたらどうなるか?

答えは単純。ボールを取られて相手のカウンター攻撃が始まるというピンチを引き起こすのである。しかもドリブル突破を試みた無謀なチームメイトは、倒されようがゴールを決めようが自陣に戻ってくるまで時間がかかるので、その間は相手よりも少ない人数で対応しなければならない。

ガチアサリでも同じようなことが起こり、アサリを拾ってゴールに向かっている間はその分戦えるメンバーに負担がかかってしまうのである。

仮にゴールを決めたとしてもペナルティが無い限り20カウント差はいとも簡単にひっくり返る。しかも決められた側はガチアサリが1つ提供されるのでその分不利に働く。そもそもステージ中央~ゴール手前は敵が最も密集しやすく、ゴールにすら到達できないという可能性も十分ありうる。

このようにガチアサリを作って即座に特攻というのはハイリスクな割にローリターンなので避けるべきである。

なお、以下の状況などでは例外的にこの手が有効手になったりする。

 

・試合終盤で互いに1度もゴールしていない

→当然ながら先手を取った方は防衛に専念することができ、その分有利に働く。このケースはそれなりに起こりやすい。

・終盤に攻められ、ゴールされてはいないが決められるのは時間の問題である

→ゴールが開いている間は、ゴールを開けられたチームは相手のゴールを開けることはできない。時間稼ぎとしては絶妙な一手ではあるが、そう頻繁に起こることは無い上に味方の負担が極めて大きくなるので、失敗のリスクは非常に高いことを意識すること。

・試合が延長しており、ガチアサリを決めれば勝ちが決まる

→ハイリスクハイリターン。狙う価値はあるが、失敗=敗戦の可能性大であることを意識しておく必要がある。

 

 …逆に言えばこれらのような状況でないならば味方と協力してゴールを狙うべきである。

 

 

・終盤大きく差をつけ有利な状況でゴールを狙いに行く

確かにノックアウトが達成できればその時点で勝ちは確定する。が、あまり狙うべきではない。

ノックアウトできればいいのだが、もし攻めきれなかった場合相手にはガチアサリ1つが与えられる上に、こちらは攻撃の際の消耗そのままに防衛に臨まなければならない。

場合によっては塗り返されていたりしてもっと不利になっている可能性もある。

攻撃したい、ノックアウトしたいという気持ちをぐっと抑え、スペシャルを貯めたり塗りを徹底したりして防衛にきっちり備えておく方がよっぽど勝ちが近づきやすくなる。

 

 

取るべき行動

・アサリを集める

大前提である。

この時重要なのは自分のアサリの数だけでなく、味方の数も確認しておくと勝率が上がるということ。後1~2個でガチアサリになりそうな味方がいたら、アサリをパスしてガチアサリにしよう。

ちなみにアサリの数は総数は画面上部に、味方の個数はそのプレイヤーの頭の上あたりに表示される。

 

・タイミングを合わせる

さあガチアサリができた即座に相手ゴールへ!と行きたいところだが少し待ってほしい。

ガチアサリ特攻の項目でも述べた通り、ゴール前は敵に極めて遭遇しやすく、激戦区にもなりやすい。

数的有利も連携も取れていないのに1人でゴール前に突撃するのはあまりにも無謀。

味方と歩調を合わせ、数的有利を取ってからガチアサリを投げ込むこと。そうすることで味方もアサリを投げ入れやすくなり、結果としてリードを大きいものにすることができる。

なお、ゴールを開けられた側のゴールは、閉まってから少しの間ガチアサリが絶対に届かなくなる(=ゴールを開けられなくなる)ので攻撃が終わったら速やかに自陣へと引き、相手の攻撃に備えること。くれぐれもゴール閉鎖直後ガチアサリを持って再びゴールを決めようという愚行なぞ絶対にしないように。

 

・相手ガチアサリ持ちだけは何が何でも止める

理由は単純。『ガチアサリさえ持ち込まれなければ失点しない』からである。

特に試合が決まってしまいそうな場面ならば相討ちでもスペシャルを使ってでも何が何でも止めること。攻撃さえ凌げばチャンスはいくらでもある。

 

 

 

こんなところだろうか。

当然のことながら読んだだけでは上達しなので、実践してみることが重要である。

これを機にガチアサリにも参加してみてはどうだろうか。

SCP-___-J(紹介)

え?SCPの紹介をしろ?

めんどっちぃなぁ…

 

えーと、

これは財団職員のヴァン博士のオフィス内の箱に収容されてる石。

多分ミームかなんかだと思うけどめんどくさいから詳しい紹介はまた今度ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、

誰しも一度くらいは「面倒だから先延ばしにしてしまおう」なんていう経験はあると思う。

今回はそんな「先延ばs」なオブジェクト。

 

 

 

決してタイプミスではない。これがタイトルなのだ。

 

SCP-___-J

先延ばs

 

とは言ってももうさっきの内容でほとんど解説が終わってしまった。

SCP-___-Jは石であり、ヴァン博士のオフィス内の箱に収容…というよりしまわれている。

SCP-___-Jは行動を先延ばしにさせるというミーム汚染(後述)があるらしく、この効果の影響を受けて、本家の記事(報告書)が書かれるのも見事に先延ばしにされてしまっている。

 

 

 

これで終わってしまってはなんだか味気ないので、-Jとミームについて説明しようと思う。

 

・-Jについて

他のSCP記事とは違い、ジョークやギャグ、ユーモア的な要素がメインとなる「Jokeオブジェクト」に付けられる。

・SCP-___-J

・SCP-SAFE-J

・SCP-7898-KO-J

 

ガチのおふざけで作られたであろうものからしっかりと作りこまれたものまで様々だが、事前に別のSCPの知識が必要なものからすさまじくメタいもの、果ては内輪ネタで分からない人にはとことん分からないものまで癖が激しい為、ある程度SCPに関する経験と知識を獲得してから読むことをお勧めする。

 

ミーム汚染について

突然だが、

マリーゴールド

パプリカ

やりすぎ都市伝説

 

これらを見てこれらの人物が浮かんでこなかっただろうか。

あいみょん

米津玄師

ハローバイバイ関暁夫

 

だが、これらはあくまでも

花の名前

野菜の名前

番組名

である。

 

マリーゴールドという花の名前が「あいみょんの曲」という認識(常識)に置き換わり、

パプリカという野菜の名前が「米津玄師の曲」にという認識(常識)に置き換わり、

やりすぎ都市伝説という番組名が「ハローバイバイ関暁夫の『信じるか信じないかはあなた次第です』」という認識(常識)に置き換わってしまう。

これがミーム汚染である。

 

認識や常識の書き換えという意味では都市伝説やデマ、ネットのテンプレネタなどもこれにあたる。

 

で、SCP-___-Jにおけるミーム汚染というのは

・やるべきこと

・やらないといけないこと

・やったほうがいいこと

などが

・先延ばしにできること

に書き換わってしまう、というものである。

 

こんな感じだろうか。

もうちょっと細かい内容はまた今度。

SCP-1475-JP(紹介)

―快適な空の旅をお楽しみください―

 

皆さんは飛行機に乗ってどこかに行った、なんて経験はあるだろうか。

荷物の持ち運びや飛行機の予約、空港ないし飛行場への移動に搭乗手続きなどなど、なかなか面倒事が多く、少なくとも電車やバス程にお手軽なものではない。

 

だが、飛行機は遥か上空から地上を景色として楽しむことのできる唯一の交通機関だ。

それを目当てに飛行機に乗る人もいるかもしれない。

 

そんな人に面倒事を無くしてより景色を堪能できる新たな移動手段がある、と言ったら間違いなく飛びつくだろう。

 

ただ、その移動手段をもう一度使いたい!という気持ちになるかは微妙だが…。

 

 

 

SCP-1475-JP

オブジェクトクラス:Safe

SCP-1475-JPは、背もたれの部分に「Welcome to America」と彫られた、日本産のスギの木でできている椅子である。

現時点では13脚が財団によって回収・収容されていて、そこまで脅威にならないと判断された物品を保管するロッカーに入れられている。

ちなみに13脚にはそれぞれSCP-1475-JP-1からSCP-1475-JP-13と番号を付けて管理されているが、SCP-1475-JP-13だけは実験に使ってはいけないということになっている。

 

また、実験する際には

・一定の権限を持つ職員2人から許可を貰い

・必ず屋外で行い

アメリカのノースカロライナ州にある財団サイトに連絡し

・規定の場所に待機するようお願いする

という手続きをしなければならない。

 

さて、SCP-1475-JPの異常性だが、遠いノースカロライナ州に連絡を入れなければならない事にも関係する。

 

SCP-1475-JPに人間が座ると―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SCP-1475-JPが、座った人間を爆発音とともに超スピードで射出し、ノースカロライナ州着弾させる。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・。

 

何これ…

 

 

一応異常性の詳細な説明としては

①人間が座る。

②異常性スタート。SCP-1475-JPと座った人間は傷つけることができなくなる。

③座ってから3分後、座った人間が小刻みに震えだし、5秒後に前方45度の角度で射出。

という細かいプロセスがあるようだ。

 

ちなみに座った人間はぶっ飛ばされている間も意識があり、通信機があれば会話も可能。しかも物体をすり抜けられるようになるそうな。

そして射出から2時間16分ほどしてノースカロライナ州に着弾することになり、ぶっ飛ばされた人間は着弾して3秒ほどで傷つかなくなる無敵タイムが終了する。あとなぜか着弾によってクレーターができない。運動エネルギーがどこかに消えてしまっているようだが、詳細は未だにわからない模様。

 

わからないといえば「なぜノースカロライナ州に着弾するのか」も不明。一応着弾点付近は調査したらしい。

 

 

SCP-1475-JPは警察への「爆発とともに浮浪者が消えちまった!」という通報に興味を持った財団がエージェントを派遣したことで発見された。

そして派遣されたエージェントがあろうことかSCP-1475-JPに座ってしまったことで、ついでといわんばかりに異常性も発覚した。

ちなみにこのSCP-1475-JP、ぶっ飛ばされた浮浪者によれば「粗大ゴミとして捨てられてた」とのこと。

(※目撃した方と当事者の浮浪者の方には素敵なプレゼントとして財団の記憶処理が行われ、きれいさっぱり忘れてもらいました)

 

さて、このSCP-1475-JPも色々と実験されている。

少し長いが全て紹介しよう。

 

実験①

実験室内でDクラス職員をSCP-1475-JP-1に座らせる。

結果

射出後、Dクラス職員は実験室の壁に激突して一度静止。激突から20秒後に壁を通り抜けて再び飛んでいき、難なくノースカロライナ州に着弾。

障害物を通り抜けられることが分かったが、次からは屋外で実験をやることに。

 

実験②

屋外でDクラス職員に通信機とGPSを取り付け、SCP-1475-JP-2に座らせる。

結果

GPSは問題なく機能し、太平洋上を飛んでいることが判明。

ただ、「飛んでる」「さむくない」「速い」以上の情報は手に入らなかった。

ちなみに実験①の時の着弾地点にほど近い地点に着弾した模様。

 

実験③

Dクラス職員を一度沖縄に輸送してから、屋外でSCP-1475-JP-3に座らせる。

結果

問題なく着弾。

かかった時間に大きな変化はなかった。

 

実験④

Dクラス職員とSCP-1475-JP-8をノースカロライナ州の着弾地点に輸送してから、SCP-1475-JP-8を座らせる。

結果

Dクラス職員、真上に発射。

2時間32分後、Dクラス職員はSCP-1475-JP-8の上に着弾。

Dクラス職員、そのままの勢いで真上に発射。

2時間12分後、Dクラス職員を回収。

これにより、射出場所問わず同じくらい滞空することと、SCP-1475-JPの上に着弾すると連続で射出されることが判明した。

5時間弱も飛ばされたDクラス職員が少し気の毒。

 

実験⑤

Dクラス職員とゆかいなどうぶつたちをそれぞれSCP-1475-JP-1~SCP-1475-JP-10に座らせる。

結果

Dクラス職員だけが射出。

どうぶつたちには変化がなかった。

 

実験⑥

Dクラス職員3人をSCP-1475-JP-6に座らせる。

結果

全員難なく射出。

 

実験⑦

Dクラス職員3人をSCP-1475-JP-1~SCP-1475-JP-3に同時に座らせる。

結果

全員同時に射出。

そして同時に着弾。

あとなんか楔形の隊列組んで飛んでったとか。

 

実験⑧

財団のゴミ捨て場から新たに発見されたSCP-1475-JP-13の異常性を確認すべく再び実験。

やり方は実験②と同じだったが…

結果

飛行中に白い鳥らしきものにぶつかりGPSを喪失。

無事ノースカロライナ州に着弾した…と思われた。

 

Dクラス職員「あれ。誰もおらんぞ」

なんと連絡を入れたはずのノースカロライナ州の財団の職員がいないと言うのだ。

これには財団の研究員は大慌て。不測の事態を想定し、緊急で電報を送らせるなどてんやわんや。

 

と、Dクラス職員、何かを発見。

Dクラス職員「あ。標識があるぜ。確認した方がいいか?」

研究員が確認させると―

 

Dクラス職員「おい!ふざけんじゃねえぞ!話が違う!!」

 

Dクラス職員「ここサウスカロライナじゃねーか!!!」

 

 

・・・。

 

えぇ…。

 

 

その後色々調べてみた結果、どうやらSCP-1475-JP-13だけは2%でサウスカロライナに、1%でウェストバージニアに着弾するらしく、他の地点にぶっ飛ばれては困るので、これ以降SCP-1475-JP-13の使用は禁止となった。そりゃそうだ…。

 

 

 

SCP-1475-JP

標的はノースカロライナ

SCP-711(紹介)

―送信させてはならない―

 

悲しいことだが、命あるものには必ず寿命というものが存在する。

そこには一切の例外はなく、尽きる時期はあまりに唐突で正確に把握することは不可能だ。

だが、寿命が尽きるまでの時間を引き延ばし続けることは可能である。

適度な運動やバランスのとれた食事、安全な居住空間の構築などによって様々なリスクから身を守り、結果として生きることのできる時間を最大限引き延ばすこともできる。

 

 

 

 

それは人類全体という途方もない規模であっても変わらない―

 

 

 

 

 

SCP-711

オブジェクトクラス:Safe

SCP-711は、財団がある計画を元に製作した装置であり、極めて厳重に収容されている。

 

その収容方法は

・コンクリートに埋め込み、貴重品用保管庫に保管

・最低4つの予備施錠システムと武装した職員により管理

・いかなる状況においても操作が許可されない

・操作やその未遂には最も厳しく激しい手段で罰せられる

と、非常に厳重。中でも操作は決して許されないようだ。

 

SCP-711は装置であることは説明したがどんな装置なのか?についても触れる。

 

これはデータを一方向に送受信することができる装置だ。つまり送られてきたデータに返信することはできない。

SCP-711において、このデータの行き先が重要なポイントだ。

 

このデータの行き先、それは

 

 

 

 

 

 

 

 

過去である。

 

 

 

 

 

 

 

つまりSCP-711が受信するデータは未来のもの、ということになる。

現時点では17個のメッセージを受け取っており、一応全て財団が間違いなく送信したものである。

 

問題は17個目のデータであり、これはSCP-711が作られて10年の月日が経ってから検出されたもののようだ。

詳細は不明ではあるものの、どうやらこのデータは347文字の文字列からなり、最初の50文字は財団の職員によって送信されたことが確実に分かるものだったらしい。ちなみに送信日時は分かっておらず、現時点まで17個目のデータが送信されていないらしい。

 

過去へデータを送ることのできる装置。

それがSCP-711の正体だったのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、

なぜあそこまで収容方法が厳重なのか?

なぜ操作することをあそこまで禁止するのか?

 

そして、

なぜここまで17個目のデータに拘るのか?

 

と、少し疑問に思ったのではないだろうか。

 

過去にデータを送ることができるだけであって地球を木っ端微塵にしたり生態系を一気にぶっ壊せたりなどができるわけではない。

だが、財団としては決して17個目のデータを送信するわけにはいかないのだ。

 

 

 

なぜならば。

 

 

 

この17個目のデータこそ、財団と人類すべてが存続していることを保障しているからである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

17個目のデータの内容が重要なのではない、これそのものが送信されてきたことこそが何よりも重要なことなのである。

 

どういうことなのか?

 

 

このSCPは過去にしかデータを送信することはできない。

そして17個目のデータが送信された日時は未だに不明だが、少なくともいずれ訪れる未来で送信されることは確定している。

 

 

 

そして17個目のデータを送信するというその未来を限界まで先送りすることで、少なくとも財団の存続はほぼ確実に保証されることになる。

 

 

 

なぜあそこまで収容方法が厳重なのか?

 

それはSCP-711を決して操作させない為。

 

 

なぜ操作することをあそこまで禁止するのか?

 

それは決して17個目のデータを送信させない為。

 

 

なぜここまで17個目のデータに拘るのか?

 

それは送信されてしまえば財団、そして人類存続の保障を完全に失うことになってしまう為。

 

 

17個目のデータを送信を延期するためであれば、財団はいかなる対価でも支払うつもりだ。

 

 

 

だが、もし。

17個目のデータがされるような状況になってしまったら?

 

 

 

 

 

そんな状況下では財団は事実上存在していないだろう―

 

それが財団の見解だ。

 

最後に、この報告書に付けられたメモを引用して、この記事を締める。

 

 

 

 

SCP-711はある種の保険証書です。

 

我々は、文字列17が送信されるまではどんな危機に瀕しても生き残れると知っています—そうでなければ、文字列17はBLクラス予定説に矛盾します。

 

一度それが送信されてしまえば、もはや我々は保険を失います。

 

ええ、我々はいつかの時点で必ず失敗するでしょう:結局のところ、我々は文字列17を受信しているのですから。

 

しかし、我々はその送信を引き伸ばせば、それだけ長く生存し続けられることを知っています。

 

通信を止めてください、皆さん

 

——我々が存在していられるかは、そのことに依存しているのですから。

 

— P█████████████博士

 

 

 

SCP-711

逆説的な保険証書

SCP-4711(紹介)

―ある種徹底した品ぞろえ―

 

最近のコンビニには様々なモノが揃っている。

食べ物飲み物は当然ながら。筆記具や生理用品、雑誌などの読み物、最近ではアニメや漫画のグッズがくじの方式で売られているなんてこともある。

とにかく品ぞろえは非常に良いと言えよう。

 

今回はそんなコンビニが題材の話。

ややネタバレだが基本的にはみんなが知っているようなコンビニだ。

 

 

ただ一点の異常性を除いては―

 

 

SCP-4711

オブジェクトクラス:Safe

SCP-4711はマレーシアの某所に存在する「セブン‐イレブン」である。

外見はまさしくセブン‐イレブンそのものなので、民間の方々に片っ端から記憶処理を施すのはさすがに骨が折れるし、SCP-4711を撤去させるわけにはいかない。

そこで、財団の職員を店員として配置して経営もまかせ、普通のセブン‐イレブンと同じように労働・経営してもらい、民間の方々には極力魅力的に見えないように、SCP-4711の外見は乱雑かつ貧相に、簡単に言うならめちゃくちゃきったない状態にし、それを維持することで収容済みとしている。

それでも入ってきて利用したお客様には、財団特製記憶処理を無料提供し、そのままお帰りいただくことになっている。

 

さて、そろそろ異常性の説明に移ろう。

と、その前に財団が行ったSCP-4711のある実験をまず先にご覧頂いてから。

 

SCP-4711実験記録

実験①

Dクラスの職員(乱暴に言えば人と言う名のモルモット)にマレーシアの通貨である20リンギットを与え、何を買うかを事前に報告した後で入店させる。

このDクラスの職員は「じゃあM&M'sを1パック買ってくるよ」と報告してから入店。

(M&M'sてのはアメリカのチョコブランド。あの顔の付いてるマーブルチョコのやつ)

結果

→買いに行ったDクラスの職員は手ぶらで退店「ピーナッツのやつしかなかったんだけど?」と不満げ。このDクラス職員はピーナッツアレルギーだった。

 

え?よくわからない?

じゃあもう一つ

 

実験②

①の職員とは別のDクラス職員にLay'sのソルト&ヴィネガーのポテチと16ozのコカ・コーラ チェリーコークのボトルを買うように指示した。無かったら似たようなものを買うようにとも指示。

結果

→7-Selectブランド(セブンプレミアムみたいなやつ)のソルト&ヴィネガーのポテチ1袋と、12ozのコカ・コーラ バニラ1缶を買って帰ってきた。

ちなみにLay'sのソルト&ヴィネガーのポテチと16ozのコカ・コーラ チェリーコークは今回実験に参加したDクラス職員の嫌いなスナックと飲み物である。

 

そろそろ分かっただろうか。

SCP-4711の異常性、それは―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お客様の欲しいものだけが入店した途端によくわからん方法で消滅する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんてこったい。

 

 

 

 

 

 

 

 

その徹底ぶりは商品に限定されず、レジでは使用頻度の低いお支払方法しか選ぶことができなくなり、スラッシーマシン(ファミレスでシャーベット出てくるアレ)やソーダファウンテン(ファミレスのドリンクバーにある飲み物出てくるやつ)を利用しようとすればぶっ壊れ、トイレを利用しようものならトイレの入り口に鍵がかかっているか、トイレそのものがぶっ壊れ、涙無くして語れない目を背けたくなるような悲惨な結末を迎えることになる。

 

ちなみにSCP-4711の実験は他にもあるので紹介させていただく。

実験③

Dクラス職員をなんにも与えることなく丸一日監禁した後に、80リンギットを与えて入店させた。

結果

販売期限を2日過ぎた0.5ガロン(≒1.8リットル)の無脂肪乳を持って退店。

Dクラス職員は「スキムミルクなんざ大っ嫌いじゃ!」と不満げ。

それとスラッシーマシンはぶっ壊れていて、ソーダファウンテンからはフレーバーシロップしか出なかった模様。

 

実験④(お食事中の方はちょと注意)

SCP-4711初めての調査時に、調査していたメンバーの1人がトイレを使おうしたところ、施錠中で開けられず。不測の事態に備えて一度調査が中断された後、別の調査メンバーがトイレの扉を開けたところ、普通に開いた。

 

財団「💡」

 

Dクラスの職員を2人(職員Aと職員B)を用意。職員Aには「ぎりぎりまで我慢してね」、職員Bには「いつでも行けるように済ませちゃっておいてね」と指示。職員Aが「限界」寸前になったら2人をSCP-4711に送り込む。

結果

職員A「トイレ鍵かかってて開かないし、なんか中からブタの鳴き声するんですけどぉ!?!?」

職員A、トイレの為にSCP-4711から退却。職員Bがトイレへ。

職員B「あれ?トイレ開くじゃん。ブタの鳴き声なんて聞こえんぞ」

 

実験⑤

Dクラス職員に「なんでも好きなもの買っていいよ」と80リンギットのお小遣いをあげて入店させる。

結果

わずか6秒で退店。理由を訊くと…

Dクラス職員「すぐ目の前で商品が消えたんだ!!」

 

徹底してやがる…。

SCP-4711

インコンビニエンス‐ストア