ポケモンユナイトがなんというかアレな話

この前配信されたので。

サッサと本題へ。

 

 

・概要

本作はいわゆる「MOBA(Multi Online Battle Arena)」のジャンルに分類される。簡単に言えば、2チームに分かれたプレイヤー同士が相手の本拠地を侵攻するみたいな感じのゲーム。

(ちなみにこのテのゲームは今まで触ったことがない。ご了承。)

そこにポケモンRPG要素を持ち込んだというのがおおまかな概要。

スプラトゥーンのような「海外では人気(主流)だが、国内ではややマニアックなジャンルを取っ付きやすい形で作った」という感じ。

 

・基本

勝利条件は「ゴールを多く決めたチームが勝ち」

ゴールにはボールが必要で、基本的には野生ポケモンを倒すことで一定数拾える。

また、相手を倒す(相手に倒される)と持っていたボールをある程度落とす(体感として半分程)ので、そういった方法での収集も可能。

また、前述のRPG要素として、野生ポケモンや対戦相手を倒すと経験値が入手可能。従来のポケモンのように、ポケモンの強化・進化、わざの取得が可能となっている。というかここが最重要ポイントだったりする。

ただし、既存の相性(例:ほのおポケモンにみずのわざが効果抜群)が完全に無視されている為、ゲンガーにインファイトをカマすカイリキーという光景はよく見られる。

試合終了まで残り時間が少なくなると「ラストスパート」としてサンダーの出現(後述)や得点2倍などが発生する。

 

・特殊な野生?ポケモン

一定時間に到達すると、特殊なポケモンとして「ロトム」「カジリガメ」「サンダー」がそれぞれステージ上部・下部・中央に出現する。

倒すことが可能であり、トドメを刺したポケモンがいるチームは様々な恩恵が得られる。

 

・システム

本作は基本無料ゲームであるが故に、課金アイテムが存在する。主な課金先として「パスの購入(シーズンと名付けられた期間中にミッションや試合数をこなすことで特典が貰えるシロモノ)」「ポケモン・道具・着せ替えの購入・解放に使うジェムの購入(無料でもある程度可)」がメイン。

 

 

ここから本題

問題点(アレなとこ)

・ゲームバランスが極悪

悪いなんてレベルではない。極悪である。

諸悪の根源は前述の「カジリガメ」と「サンダー」にある。

カジリガメは倒すと「大量の経験値(あるポケモンの17倍!)」と「シールド(経験値に隠れているがこちらも普通に強い)」をチーム全体に付与するという効果を持つ。

先程最重要ポイントとして「ポケモンの強化・進化」を挙げたが、このゲームはレベル差を覆すのが尋常でなく難しい。普通のポケモンであれば、わざの相性等を踏まえることで対抗が可能だが、ユナイトにおいて相性は完全に無視されているので、レベル差を覆すのであれば数的優位を作り出すしかない。この部分もある種問題点なので、後で詳しく書く。

比較的序盤~中盤にかけて出現するが、1試合に3回しか出現しないことに加えて、得られるアドバンテージが莫大であることから「カジリガメを倒しに来ないのは敗戦行為」と言われる程。

そしてこのカジリガメよりも更に問題なのが「サンダー」である。

こいつは「①倒したチームのスコア20点を加え②相手チームのゴールを一定時間破壊する」効果を持つ。傍から見れば逆転要素なのだが、逆転どころか「取ればほぼ勝ち確」と言っても過言でないレベルのバランスブレイカーなのである。

最大の問題が②の効果で、これは早い話「ゴールするまでに必要なクールタイムをほぼ0秒にする」と言い替えられる。

このゲームは1度に多くのボールをゴールに入れようとするとクールタイムが発生し、その分ゴールを阻止しやすく(されやすく)なっている。このクールタイムをほぼ無くしてしまうということは、最早入れ放題と言っても過言ではない。しかも「ラストスパート」の効果によって得点が2倍になっている為、100点や200点の差(リード)なんかは容易に逆転してしまうのである。「サンダーゲー」とも言われる程のバランスブレイカーで、10分の試合が最後の1分弱だけで決まることも少なくない。

また、「漁夫」と呼ばれる「相手にダメージを与えさせ、最後の最後にトドメだけ刺す」という行為が横行しまくっており、劣勢のチームが逆転の為に必死にダメージを与えていたところを優勢のチームが横からかっさらっていくという光景が日常茶飯事となってしまっている。

これでは逆転要素の意味がまるで無い。更に言えば、優勢のチームが真っ向から来ず、劣勢のチームからまるで泥棒のように横から根こそぎ奪うというこの図式は、やられる側からして全く気持ちの良いものではない。与えたダメージの割合が多いチームに効果発動だとか、優勢のチームが倒すと効果を発揮せずに消滅するだとか、何かしらの漁夫対策は確実に必要だと考える。

 

・連携を取ることが難しい(必要な前情報が多い)

フレンドや知り合いとチームを組むならいざ知らず、見ず知らずの人と組んだ即興チームで連携を取るとなると一筋縄ではいかない。ましてや前述のカジリガメやサンダーなんかは最早「セオリー」だとか「暗黙のルール」だとかに化してきているが、それらを全てのプレイヤーが知っているとは限らない。

そういったプレイヤーの為にも簡易的なコミュニケーションツールは重要となるはずなのだが、これがかなり乏しい。

「注目!」や「サポートをお願い!」というコメントで呼びかける程度の方法でしかコミュニケーションが取れない為、数的優位を作るのも簡単ではない。

 

ポケモンの解放費用が高い

某AなんとかEなんとかやコ○パスのように、使用キャラに制限がかかっている本作では、解放にコインが必要となる。

が、このコインの請求額が妙に高い割に手に入れる手段と量がそこまで多くなく(APなにXほど渋くないが)、解放にかなりの時間を要する。

せめて1番最初に選べる5~6キャラくらいはミッションなんかでゲット出来る様にはして欲しかったというのが本音。

 

・その他

チュートリアルがやや物足らない印象や説明が足らない部分が多い。また、要所要所で動作が重く、ストレスを感じる場面も多い。

特に遠距離攻撃のターゲッティングがかなり曖昧で、野生ポケモンにわざを撃ったのに、対戦相手に向かって攻撃ということも少なくない。

一応狙いを動かすことは出来るのだが、カジリガメやサンダーと戦っている時などの所謂乱戦の最中では、そんなことをしている暇はあまり無い為、ここも個人的にはマイナスポイント。

 

評価点

・キャラバランスは良好

ゲームバランスは最悪だが、ポケモンのバランスはなかなかに取れている。若干環境が固まりつつあるようだが、「日替わりで最強ポケモンが変化する」「人によって最強ポケモンが違う」と言われることが時折あるように、ひどく偏ったという様子は見られない。

そのため、好きなポケモンが弱くて使うのを諦めるということが起こりにくい。

 

・ペナルティがしっかりしている

このテのゲームにありがちな「放置」「嫌がらせ」などの行為に対し、「フェアプレイポイント」なる指標を導入して対策している。これは高いと(ごくごく微量だが)コインが貰えるが、低いとゲームに参加出来なくなる(例えばランクマッチ出禁やランダムマッチ出禁など)というペナルティがあり、非常にしっかりしている。

これは是非とも他のゲームにも導入して欲しいシステムだと感じた。

 

・そのMOBAという国内では馴染みが薄いジャンルにしっかりとポケモン要素が落とし込まれているのは見事。また、ルールも非常にシンプルな為、普通に遊ぶだけであれば、そこまで困ることがない。

 

 

こんな感じかな。

ともあれサンダーは絶対テコ入れしないとダメだと思います。