ウイポ2021とダビスタSwitchは何が違ったのか

今更かよって話ですが、今更です。

 

まあタイトルでおおよその内容は分かるでしょうから、さっさと本題いきましょ。

 

・プレイ歴

両方とも皆無に近いソレです。バリバリの初心者です。

競馬の知識も某競馬漫画の古い知識が穴のように点々とある程度。

 

こんななんで、まあある程度は平等に評価できるかなと。

 

・そもそもの違い

大まかなジャンルとしては競走馬育成ゲーム(だと思う)んですが、当てているスポットライトは若干違う感じ。

ウイポはどちらかというと馬主とだけあって経営の方がメインに置かれてて、ダビスタは調教も手がけるくらいに馬の育成がメインになる印象。

あと、見た目的なそれとして、ウイポはゲーマー向けでダビスタはライト層向けな感じ。これが第一印象。

 

ウイポのいいとこ・悪いとこ

実はPS4なのでグラフィックがどうとか機能がナニとかの違いは一概に言えないところなので、そこは省略。

 

いいとこ

①史実馬の存在

知っている馬が出てくるってのはやっぱりテンションが上がるっつーもんです。特に私は1番遅い年(確か85年)からのスタートだったので、進めれば進めるほどに知ってる馬がチラホラ。やっぱりそーゆーのを見るだけでも楽しいってやつです。

 

②そこまで経営のハードルが高くない

見てくれが骨太感満載だったので、さぞ難しいのではと思いきや、後述の開始馬のソレもあって、よっほどのことがなければ経営がしにかけたりはしないと思います。今確か2005~06くらいで、20年近く進めましたが、資金は400億くらいあって、苦戦した覚えは序盤のセリ程度。まあここは難易度によりけりな気もします(NORMAL)

 

③開始時に強い史実馬を貰える

2~3億かかるものの、1番最初の馬はなんと買えます。しかもこれがえれぇ強い。85年は皇帝・シンボリルドルフがいたのでクラシック路線は壊滅的ですが、NHKマイルには出てこないので、ススパレードなんかを選ぶとすんなり勝てたりします。そんなこんなで序盤が安定しやすく、経営難に陥りにくい感じ。

 

④その他遊びやすい点

もうここ行くのかよって話ですが、大きく取り上げる程ではないにしろ見過ごせない良い点があるのですよ。例えばコーエースポーツ(ゲーム内の機関誌)は、リーディング絡みから過去の表彰、各路線の予想から2歳新馬の評価まで色々やっていて、これがまた眺めるのが楽しい。

用語辞典も使いやすく、テキストから直接検索ができる為、特にわかりにくい海外3冠や馬の特性なんかの把握もスムーズです。

極めつけは競走馬名鑑(名前忘れた)で、もうこれ延々見てられます。流石にしっかりとしたナントカに比べてしまうと見劣りするものの、それでも十分過ぎる情報量は圧巻の一言。

また、コンスタント目に出ているとだけあって、有志の攻略サイトがかなり充実しています。見ないでやるのも良し、見てやるのも良し。まあ少なくとも初心者は頼りまくってもバチは当たりません。経営難になりにくいと言えども、なろうと思えば簡単になっちまうので。

 

悪いとこ

・史実馬が強過ぎる。

これに尽きます。ええもう。例えば85年だと、開始時にシンボリルドルフ(3歳)がいるので、スズパレードをもってしても1冠も取れません。しかもその仔のトウカイテイオーは怪我することなく元気いっぱいな上に、史実では(年齢的に)長いこと走ったので、完全に蹂躙され続けました。それ以降も時折ゲームがタイムパラドックス(仕様)を起こし、いるはずのない年代にいるはずのない史実馬がいたりします。私の場合はミホノブルボンナリタブライアンがクラシックで喧嘩していました。BNWも揃いませんでした。そんなこんなで(私は持ち馬にしてしまったので分かりませんが)ディープインパクトとかキングカメハメハとかが相手になった日には相当のソレが無いとまあ勝てないことになります。

幸いなことに、引退年度だけはしっかり守ってくれるので、例えば「怪我をせずにクラシック路線を走りきったアグネスタキオン古馬になっても走り続けてGIを荒らしまくっている」というようなIFストーリーは(持ち馬にしない限りは)起こりません。それだけに長く活躍した馬は非常に厄介です。特にテイオーとオグリ。

 

・海外遠征の話が唐突過ぎる

確かキングジョージ4世&クイーンエリザベスSと凱旋門賞とBC絡みのレースで出たような気がするんですが、国内で無双していると、調教師が「思い切って海外…○○に出走しませんか?」と唐突に(正確にはそのレースが行われる月の1週に)言ってきます。別に提案はいいんですが、このゲームは海外遠征する際、初戦と前走から4週以上空いたレースに出ると、能力が分かりやすく落ちます。海外GI勝てる馬が遠征初戦でGII落とすレベルです。また、検疫の為に1週間は何も出来ない為、どうしても能力ダウン消しの為のレースをしてから中1週で本命レースに出るということになってしまいます。しかもタチ悪いのが、断るとめちゃくちゃ残念そうにされることです。そういうことは2か月前くらいに言って欲しいよ。

 

・海外牧場(?)解放が遅い

まだそこまで行けてないのであんまり細かく言えませんが、「国内牧場の枠が少ない」とも言い換えられます。

このゲームは繁殖牝馬を最大20頭保有でき、資金が許せばその全てに種付けが可能です。8月のセリ+入厩先を選ぶ時に売却可能ではある為、ゲームが詰んでしまうことはないのですが、国内は10頭までしか選べません。なので、必然的に取捨選択を迫られるってことです。

当たり年的なのもあったりするのでクラブがあるとはいえどあんまり…。

 

・お守り収集のめんどくささ

ゲームバランスにも影響するのでなんとも言えませんが、強い史実馬を入手する為に必要なお守りがなかなか集めにくい代物です。特に虹・金はさっぱり集まりません。自家生産で天下を目指すならあんまり関係ありませんが、史実馬を集めまくってドリーム馬主みてーなことをやりたい人は周回必須かもしれません。

というか、自家生産でもドリーム馬主でも、序盤~中盤の経営が不安定だと結局史実馬に頼らざるを得ない感じです。銀も貴重ではあるので、銅のお守りを使わないとアレだなあとは。

 

・大記録の希少性が壊滅する

これは人によるかもしれませんが、史実馬が国内外問わず暴れ回るせいで、3冠とか、なんとかミリオンとか、通算記録とかの希少性が完全に大暴落します。リーマンショックとかバブル崩壊が可愛く見えるレベルです。特に海外はなんとかミリオンが毎年達成されてるんじゃねーのってくらいです。

 

・その他

実況の音声ですが、イントネーションが上手く設定できなかったり、おかしな発音になったりします。それから、ダートは妙に描写が重いです。

 

・結論

見た目に反して割と難易度はそこまで高めではないような感じです。勿論歯応えを求める人向けに高難易度もあるぽいので、ゲーマー層への配慮もなかなかだと思います。史実馬の暴走とかはありますが、Switch版もあるので、手に取ってもいいかなと。

 

ダビスタのいいとこ(という名の悪いとこ)

ぶっちゃけウイポと比較してしまうと、ほとんど無いです。

 

・能力絡み

マスクデータが多すぎるのは従来通りなのでさておいて、コメントから記録したメモを1画面で見られるようなシステムを作って欲しかったです。その馬の特性や距離適性などはメモを遡らなければ見られません。特に距離適性や馬場適性なんかはレース結果(別画面)と照らし合わせないと意味をなさないので、非常に煩わしいです。

しかも、これらのコメントはだいたい1回くらいしか言ってくれないので、忘れたらもう終わりです。

Switchに進出したというのに、どうしてゲームシステムが「ミシシッピ川殺人事件(FC)」と何1つ変わっていないのか疑問に思います。

それから「ズブい」が異様な確率で出る気がします。いわゆる反応が悪いってやつなのですが、これが致命的なまでにまあキツいキツい。条件戦すらもキツいです。無論、馬の能力の如何によってはGIなんかも勝てたりするんでしょうが…。

 

・生産絡み

マスクデータが多いのは繁殖牝馬にとっても例外ではありません。攻略本を買って知ったのですが、なんと繁殖牝馬には仔に継承される能力ベースが存在する模様。そのため、それらが高い「ミココロノママニ」や「ウンメイノアカイイト(だっけ?)」は高額に設定されている上に庭先取引でしか登場しないなど、とにかく出にくく設定されています。

しかも、中には高いだけで能力ベースが大したことの無い馬までいます。更には実名登場しないので、どれが強いのかもパッと見だけではさっぱりわかりません。

そのおかげで強い馬を生産するのに途方もない時間がかかります。実際GI初制覇まで50年も費やしました。

また、インブリードなどでも、どの因子が引き継がれそうかなどは自分でチェックしなければならず、BOOKFULLの場合には交渉すらできません。所謂「面白配合」や「見事配合」などの効果の説明もないなど、不親切な点が目立ちます。

 

・レース絡み

正直文句が山のようにあります。国内しか出ていないので海外は触れません。

とにもかくにも、どいつもこいつも当たり判定がヒシアケボノかってくらいデカいです。本当にデカいです。その為、馬群に沈んだ瞬間に前に出られず、そのまま敗北決定というなんの面白味もない内容となってしまっています。それを避けるために、どの馬も逃げに設定しないと馬群に巻き込まれてサヨウナラとなってしまう、これまたなんとも味気ないことになっています。これのせいで差し追込は半分かそれ以上機能しません。コンピュータ側もこの仕様を分かっているのかいないのか、なんと馬をぶつけて前に出させないようにするという「グランツーリスモ走法」をしてきます。斜行で降着してくれって思うんですが、JRAはどこを見ているのかお咎めなし。ただのやられ損です。

また、なぜか内側にいるとフェンス(柵?)や透明な壁のある方向に向かって走り、減速をするという謎仕様があります。数こそ少ないですが、これで落としたレースもあります。

また、GIレースでは一部の史実馬(ウオッカなど)が登場し、これまたこちらのGI制覇を阻んできます。これが年代に合わせて変わったり、レパートリーが豊富だったりすればまだ楽しいのですが、数が少ない上に何の変化もなくただこちらを潰すだけという、ストレスを与えるだけの存在になっています。

 

・その他

純粋な自家生産をしたくても種牡馬登録にはGI勝利が絶対条件なので(まあこれは優秀な血統だけを残すという意味合いでは分からなくもないのですが)難易度が高いです。またバグもあったらしく(買った時には軒並み解消されていて知らなかった)、ロードも長かったりで不評も多め。唯一の長所は音声実況くらいですが、ウイポにもあるのであまり強みとは言えません。

また、レースに勝利した後のウィナーズサークルでの記念撮影時のキャラクター(人間)の顔がPS時代のソレかと言いたくなるほどひどいです。ぺちゃんこでのっぺりしてます。これなら2Dの方がマシなのではと言いたくなります。

また、めちゃくちゃ重要であろう牧場施設は、ミッションをクリアしないと建設すらできません。しかもその内容が異様にハードで、資金はあるのに建設(拡張)できないという事態が多発しています。メンコのデザインやフレームの解禁があるので、それメインならわかるのですが、施設に関しては育成を邪魔する上にめんどくさいだけで存在が本当に不明です。

それから気になるのは、長い距離が走れる=それ以下の距離も走れるみたいな謎の距離適性です。ステイヤーが1200mでも問題なく走れてたりします。

余談ですが、開発者によれば「開発期間が短かった」とのこと。正直期間を伸ばしてでもやる必要があること(特にロード時間絡み)は多かったと思うのですが…。

 

・結論

ウイポに反して、見た目からは想像もつかない程の修羅の道を強いるゲームです。経営基盤の安定化にも時間がかかり、ある意味「勝つことの難しさと勝った時の達成感」を最も味わえるゲームだと思います。世間が某ウマ育成ゲームで盛り上がる中、この内容では波に乗れないのもやむなしでしょう。

 

 

 

いかがだったでしょうか。

まあ結局は「好きな方買え」って話です。

それではこの辺で。とっぴんぱらりのぷう。